街の景観や医院の空間づくりに長野の自然を生かした建築

ゆずのき歯科クリニックは、土地区画整理事業により雑然とした住宅密集地から整形な区画に整理された長野駅東口地区に計画された歯科医院です。
敷地は長野駅から徒歩5分にあり、駅から続く大通りに面しています。敷地周辺には市民ホールや図書館・大学など文化的な施設が存しています。小さい建築も、その存在は街のひとつの要素となります。そして、医院建築はその機能的にも、街に必要な公共性を持ちます。そこでゆずのき歯科クリニックは、生まれ変わるこの街の大通りの新しい環境づくりに寄与する建築として計画しました。この通りは駅に近いこともあり、普段から多くの歩行者が利用します。その歩行者が長野ならではの都市空間を感じられるように、通り面してひのき列柱のファサードをつくり、その道路側の植栽帯に長野の周辺の山々に自生する植物を植えることで、長野ならではの街の景観を計画しました。列柱と軒と植栽帯と歩行空間の関係をデザインすることで、医院の存在が薄れ、主役の里山の木々の背景として列柱が静かに存在する風景をつくりました。診療空間も、この植栽を生かしながら、中庭の植栽に囲まれた診療スペースとしました。
ゆずのき歯科クリニックは、長野特有の自然が感じられる歯科クリニックとなっています。

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